県営赤城山キャンプ場から黒檜山登山口まで車で移動します。駐車スペースは登山口のすぐ近くにありました。我々の装備はというと、親子そろってスニーカー、リュック一つ、500mlのペットボトル三つ、おにぎり四つ・・のみでした。最大の問題はこのペットボトルの数というか、飲み物の量でした。

いざ黒檜山へ出発です。

最初は元気です。

急峻な登りが続きます。暑くてジャンパー脱いでますね。
眼下に大沼が広がります。気持ち的にはもうそろそろ頂上かな、頂上であって欲しいなというところですが、実際にはまだ半分といったところです。この頃には確か飲み物はほとんどなくなっていたと思います。ゆうちゃんとたーくんは口々に「喉かわいたー」、「何か飲ませてー」と三歩歩くと忘れる鶏のように繰り返しわめいています。飲ませてあげたいのは山々なのですが、残りはペットボトルに半分のお茶を残すのみとなった今、なるべく頂上までは残しておかなければと我慢させていました。

アンダーシャツ一枚になってヘルプミーです
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この頃になると「何か飲ませてー」は「水をください」に変わっていました。これにはさすがに「ちょっとやめなさい。恥ずかしいでしょ」といさめていましたが、やがて「誰か水をくださーい」と叫び始めます。「もうちょっとでたぶん頂上だから。もうちょっとがんばろう」などと言ってなだめますが、効果ありません。正直普段から運動不足の私自身もくたくたでほとんど水分をとっていないからか、なにやらくらくらします。そのときです。「飲みかけでもいいからー」
疲れていたせいかその言葉を理解するのに時間がかかりました。「飲みかけでもいいからー」「飲みかけでもいいからー」「飲みかけでもいいからー」頭の中でリフレインしています。親として準備不足だったことにがっくりしながらも子供のたくましさに驚きつつ、かつ恥ずかしいという複雑な気持ちで「ちょっと、や、や、やめなさい」とまともなことは言えません。
たぶん、疲労の峠を越えたのでしょう。その後は頂上らしきものも見えてきて、水をくださいとも言わなくなってしゃにむに登りきりました。

よく頑張りました。

表情がすべてを物語ってますね

なにやらしゃちほこになっています。
頂上でおにぎりをほおばって子供たちは待望の水、と言ってもペットボトルに半分のお茶を二人でわけあって飲みます。ペットボトル半分のお茶でもなんておいしそうに見えることでしょう。でも、親はひたすら我慢です。山登りをなめてたのですから仕方ないですね。しかし、山は登ったら下りなければならないのです。心は半泣きでも行くしかありません。
とにかく岩場が多いのでスニーカーでは膝にきてしまって、最終的には腰まで痛くなりました。たーくんは何度も滑ってひやひやするし、登山靴の必要性を痛感しました。重い足を引きずるように下り続けてやっとこさゴールです。一目散に自動販売機に向かいます。こういう時の水って本当においしいんですよね。売店でアイスも買ってしばらくへたりこんで休憩です。
その後もう一泊してキャンプを楽しんでからのんびり帰ります。
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