いよいよ白神岳登山です。とは言ってもまだまだ登山素人ですし、子供連れですので頂上は目指しません。白神岳の雰囲気を味わってみようというのりで登山口へ向けて出発です。

なんというダイナミックな雲でしょう
白神岳の登山口は十二湖リフレッシュ村からしばらく下って秋田県にあります。駐車場に車を止めるとパトカーがやってきて、なんだべなんだべと思っていると「今日は頂上まで行く予定ですか?」と聞かれます。「いえ、途中まで行って引き返してくる予定です」「そうですか。この時間からだと帰りは暗くなってしまうので山小屋に泊まる準備とか必要になりますので。それなら大丈夫ですね。あと、いろいろな動物がでますので注意してください」とのことです。山を知らない無謀な登山者もいるんでしょうね。うう、それ私たちのことですね。それにしても親切な警察官ですね。きっと鈴を持っているかもチェックしているんだと思います。いろいろな動物というところに熊の含みを感じました。
いや実際ヤマレコで熊に襲われた人の体験記がありました。ビビリーパパ村としましてはいろいろ調べまくりました。熊に遭遇した時にどう対応したらいいのか。ツキノワグマは体長130㎝程度で人間の子供並みの大きさですが、乗鞍岳の熊襲撃事件を読んでいただくとわかるように大人が何人いても歯が立ちません。マウントポジションからの顔への噛みつきを得意としているようです。怖すぎますね。ほとんどの場合熊のほうから逃げてくれるみたいですが、中には変わった熊もいて人間と出会っても全く動じなかったりするみたいです。あと子連れの母熊は襲ってくる可能性が高いようですね。テレビで放送されてましたが、ベストな対応はゆっくりと後ずさりながら食べ物を置いていくということでした。すると食べ物に気を取られているうちに逃げ切れると。でも、子連れ母熊や手負いの熊だった場合、そうはいかないかもしれません。最悪戦う用意が必要だと思います。熊撃退スプレーも考えましたが、価格が約一万円と高いうえに実際に携帯している登山ガイドの話だと遭遇した時にスプレーを出している余裕はないということでした。確かに・・慌ててスプレー取り落としたりとかありそうな話ですね。うじゅうじゅ考えていたら行かないのが一番いいなんてことになりますので、もう腹を決めて万一の場合のために頑丈なペグ抜きをリュックに忍ばせて行くことにしました。

登山口です。緊張します。
もうどこから何が出てきてもおかしくありません。登山道をしばらく行くと聞いたことのない獣の鳴き声が聞こえてきます。ヒュルルルル、ヒュルルルル。なんでしょうね。鹿かな、猿かな、鳥かななんて話しながら進んでいきます。それから間もなくです。グワオオオオオオ。ふーん、なんだガオーか。いやいやいやいや。私の薄っぺらい日本の動物図鑑を急いでペラペラめくってみますが、どうにも奴しか見つかりません。でもどうやら私しか聞こえなかったらしくゆうちゃんもたーくんも涼しげな顔をしているので、黙っておくことにしました。

登山道はこんな感じです
大人にはなんてことないちょっとしたのぼりや岩場も子供にとっては立ち止まってしまうほどの難所だったりします。そういう箇所がけっこうあったりして熊が出るかもしれない緊張感もあったのでしょう、まだ登山道に入って一時間ほどでしたが、早くもギブアップです。
ま、どこまで行くとも決めてなかったので、子供がねをあげたところが折り返し地点かなと思って引き返すことにしました。しかし、そのときです。ざざざざざ。登山道を何ものかがすごいスピードで横切りました。茶色い毛むくじゃらのなにかです。最初は熊かと思いました。逃げ去った方角を見ると猿が一匹木にぶら下がっています。

残念ながら写真は取れませんでした。
猿とわかるともうちょっと近くで見てみたいとそろそろと近づいてみます。ふと横を見ると葉っぱをパクリと食べる猿が間近にいます。猿は完全に油断していたらしく、私と目が合うと一目散に逃げだします。お尻を掻きながら。かわいいですけど、野生の猿です。ちょっと距離を置いてじっと睨みつけている猿もいます。こっちにきてみろ、殺してやるぞくらいの表情をしています。立ち去ったほうがよさそうですね。
帰り道で行くときにはなかった黒い大きなうんちが登山道に落ちていました。熊のものかわかりませんけど、可能性はありますね。やっぱりここは言ってみれば野生動物の家です。私たち人間はお邪魔しますという気持ちで入らないといけないなと思いました。
海辺で果てしない水平線を見ながらおにぎりを食べてゆっくり帰ります。
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